再生する脳を可視化する:柔らかい電極で追う神経活動
本研究では、組織レベルの柔らかさで、サブミクロンの厚さのメッシュ型微小電極アレイが紹介されています。
このアレイは、組織の自然な2次元から3次元への再構成を利用して、胎児の神経板に統合されます。器官形成が進むにつれて、メッシュは変形、伸長し、脳全体に分布し、神経組織とシームレスに統合されることが示され、免疫染色、遺伝子発現解析、行動試験により、脳の発達や機能への悪影響は確認されていません。アホロートルモデルでは、再生中の神経電気活動を記録するだけでなく、電気刺激によって再生過程を調節することがしめされました。
このようなツールは、脳の発達過程における単一ニューロン活動と集団動態の出現・進化を長期的かつ安定的にマッピングすることを可能にし、脳の発達過程を明らかにするための重要なツールになると考えられます。

論文情報
Sheng, H., Liu, R., Li, Q. et al. Brain implantation of soft bioelectronics via embryonic development. Nature (2025).
https://doi.org/10.1038/s41586-025-09106-8