骨はないけど「骨集め」? ハワイのクモの巣に住む奇妙な毛虫の生態
デンゼル・ワシントンとアンジェリーナ・ジョリーが主演した『ボーン・コレクター』という映画は、殺人犯が犯罪現場に骨を残すなど、骨に執着していたことからこのようなタイトル(骨の収集家)がついています。
さてハワイには様々なユニークな昆虫が生息していますが、クモの巣に生息し、そこで見つけた昆虫の死骸を食べて生きている肉食の鱗翅目の幼虫(毛虫)が発見されました。この毛虫は、捕食した昆虫の死骸の一部で自分の巣を飾り付けるという、他に類を見ない習性を持っているため、“bone collector” caterpillarと呼ばれています。このような飾りつけはクモから身を隠すためのカモフラージュとして機能する可能性があります。
遺伝子の解析から、この毛虫のクモとの共生関係が少なくとも600万年前から存在し、ハワイの現在の主要な島々よりも100万年以上古いことが示唆されました。この毛虫は1種しか発見されておらず、オアフ島の単一の山脈の15平方キロメートルに限定されており、同じ系統の他の種が古い島々から姿を消したと考えられます。研究者らは、このようなユニークな系統を保存するための保全活動が必要であるとしています。
といっても昆虫に骨boneはないんですけどね(笑)