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「眠れない夜」に終止符? 新薬AD109がOSA治療に革命

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閉塞性睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea, OSA)は世界で約10億人が罹患しており、脳卒中やアルツハイマー病などのリスクを上昇することが報告されています。既存のCPAP療法は有効ですが、患者のコンプライアンスが低いのが問題です。
大規模臨床試験の結果、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬であるアトモキセチンと、抗コリン薬であるオキシブチニンの改良版を組み合わせたAD109が、OSA患者の気道を広げる筋肉を刺激し、呼吸停止を大幅に減少させることが示されました。
646人のOSA患者を対象とした臨床試験では、AD109投与群はプラセボ群と比較して、睡眠中の呼吸障害が56%減少しました。また、22%の患者でOSAが完全にコントロールされ、低酸素血症の時間と深さの有意な減少も認められました。
AD109は肥満の有無や重症度に関わらず効果があり、即効性がある点が評価されていますが、日中の眠気など、患者の実際の症状への影響や、長期的な心血管イベントへの影響はまだ不明です。またアトモキセチンの副作用(心拍数や血圧の上昇)も懸念されていますが、開発したApnimed社は、今秋に試験結果を発表し、2026年初頭にFDA承認を申請する予定とのことです。

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出典: AI生成画像

原文記事:
Sleep apnea pill shows striking success in large clinical trial

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